運動器ドックとは
運動器とは、身体を動かすために関わる組織や器管の総称です。
具体的には
- 骨
- 筋肉
- 関節
- 靭帯
- 腱
- 神経
などから構成されています。
- 階段や段差を上るのに手すりや支えが必要
- スーパーでの買物が厳しい(15分程度の連続歩行)
- 横断歩道を青信号の間に渡りきれない
- 立ったまま靴下やズボンがはけない、転びそうで怖い
- 家のなかで、つまずいたり、よろける事がある
こういった状態が、「ロコモティブシンドローム」に当てはまります。
この時点で、すぐに問題というわけではありませんが、「寝たきり」や「介護が必要な状態」の前段階と考えられています。
ロコモティブシンドロームは、健康寿命の短縮に繋がる
ロコモは、変形性膝関節症、脊椎圧迫骨折などの運動器の疾患により起こりますが疾患以外にも、運動不足や、加齢によって、筋力・体力・バランス能力などが衰えはじめ、徐々に移動能力の低下が起こります。ロコモが進行すると、ついには、一人で立って歩いたり、衣服の着脱や、トイレ・入浴など、最低限の日常生活動で必要となる基本的な動作さえも、一人で行えなくなってしまいます。つまり、ロコモが進行すると、健康寿命の低下へと繋がり要介護、寝たきりの大きな原因となります。
このドックでは運動器のなかでも基幹となる腰と膝の状態をスクリーニングするための検査を行います。検査データに基づいて骨折のリスク・腰椎の老化度・膝関節の老化度・代謝リスクなどを算出し、現在の状況を的確に診断してご説明します。さらに、今後の状況を改善するためのアドバイスもいたします。
なお、現在自覚症状がなくても老化に伴い症状が現れたり、無理な活動でリスクを負ってしまうこともあります。症状がなくとも、折にふれて骨や関節、脊椎の状態を知っておくことは、健康に歳を重ねていくための大切なポイントです。
こんな方にお勧め
- 運動不足である
- 将来寝たきりになりたくない
- 膝や腰について老化度を知りたい
- 腰や膝に痛みがある
- これからも元気にスポーツを楽しみたい
検査項目詳細
骨(腰椎・膝関節)X線
腰椎、膝関節について正面からと側面から単純X線(レントゲン)で撮影します。骨・関節の状態の視覚的評価を行います。
腰椎MRI
約15分間、寝台に仰向けに寝た状態で検査します。当院のMRIはオープンタイプなので閉所恐怖症の方も比較的安心して検査を受けられます。撮影中の音も比較的静かです。骨・関節・靱帯、椎間板や神経、筋肉などの評価を行います。脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、脊椎腫瘍、脊椎圧迫骨折などに有効です。
骨密度測定
骨粗鬆症治療ガイドラインでは骨密度測定は腰椎と大腿骨頸部での計測が推奨されておりこれにより骨粗鬆症の診断や骨折の危険性の評価が可能となります。微量のX線を用いて約10分程度、ベッドに仰向けに寝た状態で検査します。前腕、足部での骨密度計測では骨折リスク評価が十分でありません。
身長・体重 握力測定
身長、体重の正確な測定および握力計を用いて左右の握力を測定します。
追加血液尿検査
骨密度が低い場合、希望により骨代謝機能に関する血液・尿検査項目が追加されます。
血管年齢・動脈硬化の程度判定
四肢の血圧を同時に測定することで、動脈硬化の程度を数値化します
ABI検査とPWV検査は、手と足の血圧の比較や脈波の伝わり方を調べることで、動脈硬化の程度を数値として表したものです。この検査を行うことにより動脈硬化(血管の老化など)の程度や早期血管障害を検出することができます。所要時間は10分程度です。
専門医による結果説明
後日、専門医より結果データの説明および今後の食事、運動などのアドバイスをいたします。治療が必要な場合は直ちに治療開始できます。ドック当日に結果説明日の予約を承ります。ドック当日に結果説明希望の方は申し込みの際お伝えください。
予約方法、費用
運動器ドッグのご予約は予約専用ダイヤル 055-287-6663 にお電話いただくか直接窓口でお申し込みください。
費用は基本料金¥30,000(税別)です。